成見和子のブログ

日々雑感、ジャズ歌詞、映画、読書。

ジャズ歌詞解説 ~Taking A Chance On Love~

今日の歌詞解説は Taking A Chance On Love です。

早速いきましょう。

 

【 Here I go again 】

「さあ、私は再び進みます」ですね。

 

【 I hear those trumpets blow again 】

いわゆる S+V+O+C の文型です。

「再びトランペットが鳴るのが聞こえる」という意味です。

blow は「原形不定詞」と呼ばれるもので、形は動詞そのものですが、ここでは補語として機能しています。

those trumpets と複数になってます。

明るくて華やかで賑やかなイメージですね。

 

【 All aglow again taking a chance on love 】

aglow は形容詞で、「燃え立つように照り輝いて、情熱に燃えて」。

All のあとに動詞が省略されているのかな? と思います。

All are aglow again だと考えると「全ては再び照り輝いている」ということになりますね。

take a chance on ~ は「~に賭ける」という意味。

taking a chance on love は「分詞構文」という形で、原因・理由、付帯状況などを表します。

ここでは「愛に賭けたので、愛に賭けてみたら、愛に賭けて」といった意味になると思います。

この taking a chance on love は、直前の All aglow again だけでなく、その前の Here I go again や I hear those trumpets blow again にも繋がっていると考えることも出来そうです。

 

【 Here I slide again 】

「さあ、私は再び slide します」ですね。

slide は「すべる、すべり動く、流れる、滑走する」といった意味がありますが、ここでは「滑走」のイメージかなあ、という気がします。

 

【 About to take that ride again 】

主語と動詞が省略されているのだと思います。

復元すると I'm about to take that ride again となりそうです。

be about to ~ は「今にも~しようとしている」。

ride は「(馬・乗り物などに)乗ること」。

全体で「私は今にも、再びあの愛という乗り物に乗ろうとしている」といった意味合いになると思います。

 

【 Starry-eyed again taking a chance on love 】

ここも主語・動詞の省略だと考えられます。

starry-eyed は辞書には「夢見がちな、夢想的な」とありましたが、そのまま「キラキラした目の」と考えた方がピッタリくるような気もします。

愛に賭けた主人公の目は再びキラキラと輝いて・・・ってことですね。

 

【 I thought that cards were a frame-up 】

card は複数形 cards で「トランプゲーム」の意味になります。

frame-up は「陰謀、でっちあげ、八百長」。

「私は、トランプゲームは八百長なのだと考えていた」ということになりますね。

 

【 I never would try 】

「私はトライしようとしなかった」。

主人公は「出来レースみたいなものにトライしたところで、どうせいい結果が出ることなんてないんでしょ」と考えていたのですねえ。

 

【 But now I'm taking the game up 】

この take up は「手に取る、拾い上げる、始める、従事する」という意味のようです。

take the game up で「ゲームを手に取る、ゲームに従事する」ということになります。

でも、やっぱり、主人公はやってみることにしたのですねえ。

 

【 And the ace of hearts is high 】

「そしてハートのエースが high である」???

う~ん、ここはよくわからないです。

何かしらのトランプゲームでの一定の状況を表しているのだと思われますが。

辞書にはトランプ用語として「(札が)高位の、トリックを取れる」とあります。

要するに、とても良い状況になった、ということでしょう。

 

【 Things are mending now 】

「事態は良くなっている」ですね。

thing は複数形 things で「こと、事態、成り行き」という意味になります。

mend は「(事態が)好転する、(誤りなどが)改まる、(傷が)治る」。

 

【 I see a rainbow blending now 】

「虹が溶け合うのが見える」。

blend はここでは「融和する、色が溶け合う」という意味だと思いますが、虹は虹のままでキレイなのに、何だかピンとこない気もします。

あまり深い意味はなくて、前の文の mending と韻を踏むために選ばれた動詞なのだと思います。

 

【 We'll have our happy ending now taking a chance on love 】

「愛に賭けて、今私たちは幸せなエンディングを迎えましょう」。

ここでの will は、単純な未来時制を表すものではなく、話し手の意志を表す助動詞として使われているのだと思います。

「自分たちの力で幸せな結末にするのだ」という気持ちの表明、ってことですね。

 

以上、参考になりましたら幸いです。

著作権の関係上、ここでは解説以上に踏み込んだ翻訳・和訳をすることはできません。

皆様それぞれに試みていただければ、と思います。

/// Words by John Latouche & Ted Fetter///

 

★こちらの記事もどうぞ