今日の歌詞解説は My Romance (マイ・ロマンス)です。
この曲の歌詞の著作権は消滅していて、自由に利用ができる状態になっています。
なので、翻訳にもトライしてみました。
解説のあとに全文の和訳を載せてありますので参考になさってくださいね。
ではいきましょう。
【 My romance doesn't have to have a moon in the sky 】
romance はもちろん「恋」なのですけど、何だかこのまま「ロマンス」としておきたい気がします。
have to ~ は「~しなければならない、~を必要とする、~にちがいない」という意味です。
to のあとにも have があるので、ちょっと??となりますが、あとの have は「~がある、~を有する」という意味です。
文全体で「私のロマンスは空に月を有する必要はない」ということ。
「月」はジャズ歌詞ではやたらと多く出てくる小道具です。
月のせいで恋に落ちちゃった、みたいな感じで。
この歌の主人公にとっては、「そうじゃない、月なんて必要ないのよ」ということのようですね。
【 My romance doesn't need a blue lagoon standing by 】
lagoon は辞書によると「礁湖(環礁に囲まれた海面)」ということなのですが、何だか余計にわかりにくいですよねえ。
そのまま「ラグーン」としておきましょう。
珊瑚礁などで囲まれた地形で、中が青~い水で満たされている、楽園のような景色を思い浮かべてみてくださいませ。
stand by は「かたわらにいる、待機する」ですが、そのまま「スタンバイする」の方がわかりやすいかもしれませんね。
standing という現在分詞になって a blue lagoon を修飾しています。
文全体で「私のロマンスは、スタンバイする青いラグーンを必要としない」ということになりますが、どう訳すかは後で考えましょう。
【 No month of May 】
思いっきり省略がされているようですが、元の文を復元すると "My romance needs no month of May" だと思います。
May は「5月」、month of May となってもやっぱり「5月」ということでしょう。
何でここで「5月」なの? ・・・よくわからないです。
辞書で May を引いてみると「5月」以外に「春、人生の盛り、青春」なんて書いてあります。
とにかく、とても良いイメージの月なのでしょうねえ。
【 No twinkling stars 】
(私のロマンスには)きらめく星は必要ない、ですね。
【 No hideaway 】
隠れ家、人目につかない場所、そんなものも必要なし。
【 No soft guitars 】
やわらかなギターの音色も要らない。
【 My Romance doesn't need a castle rising in Spain nor a dance to a constantly surprising refrain 】
スペインにそびえ立つお城なんていらない、
絶えず驚くような繰り返し?・・・に合わせたダンスもいらない。
後半部分がちょっと難しいですね。
a dance to ~ は「~に合わせたダンス」だと思います。
~の部分は「音楽」なのでしょうけど、どんな音楽かというと・・・
constantly 「絶えず、常に、しきりに、頻々と」
surprising 「驚くべき、意外な」
refrain 「折り返し、反復句、リフレイン、繰り返し」
・・・う~ん、よくわからないけれど、刺激に満ちた音楽なのでしょうねえ。
そんな音楽に合わせた刺激に満ちたダンスもいらない、と。
【 Wide awake I can make my most fantastic dreams come true 】
この文を理解するには、ちょっと頑張って文法のお勉強をする必要があります。
この文の骨格は<make + 目的語 + 原形不定詞>という形で出来ています。
「 ~ に ... させる」という意味になります。
~ に当たるのが my most fantastic dreams(私の最も素晴らしい夢)です。
... に当たるのが come true(事実となる、本当になる、実現する)です。
「私は、私の最も素晴らしい夢を実現することができる」という意味になりますね。
文頭の wide awake は「形容詞の副詞用法」と呼ばれるものだと思います。
awake は形容詞なのですが、副詞として文全体を修飾しているのです。
wide は副詞で、awake を修飾しています。
「広く、大きく」、つまり「目を大きく開いた状態」だということですね。
wide awake で「しっかりと目が覚めて」ということになります。
月の光やらギターの音色やら、そんな小道具やお膳立てで夢のような恋に落ちる・・・私の恋はそんなのじゃない、しっかりと目が覚めた状態で、自分の力で素晴らしい夢を現実のものにできるのよ! という感じでしょうか。
【 My romance doesn't need a thing but you 】
ここでの but は前置詞です。
「~を除いては」という意味です。
「私のロマンスは、あなた以外は何も必要ない」ということ。
つまり、あなたさえいればいい! ってことですね。
な~んて素敵なセリフなんでしょ♪
以上を踏まえて和訳です。
私のロマンスには 空に浮かぶ月なんて必要ないの
そばに青いラグーンがなくたっていいのよ
5月じゃなくてもいいんだし
きらめく星々も 隠れ家も 柔らかなギターの音色もいらないわ
スペインにそびえ立つお城も必要ないし
刺激的なリフレインに合わせたダンスもいらないの
しっかりと目が覚めたままで
いちばん素敵な夢を現実のものにすることができるわ
私のロマンスには あなた以外の何もいらないのよ
・・・さんざん苦労して解読した結果、和訳はたったこれだけです。
しかもヘタクソ。日本語の勉強が必要かも・・・。
でも、参考にしていただけましたら幸いです。
/// Words by Lorenz Hart ///
★こちらの記事もどうぞ