今日の歌詞解説は It Could Happen To You です。
この曲の歌詞の著作権は消滅していて、自由に利用できる状態になっています。
なので、翻訳にもトライしてみました。
解説のあとに全文の和訳を載せてありますので参考になさってくださいね。
ではいきましょう。
【 Hide your heart from sight 】
「あなたの心を視界から隠しなさい」。
自分の心を見ちゃダメ、ってことですね。
命令文です。
【 Lock your dreams at night 】
「夜にはあなたの夢に錠をかけなさい」。
夢を見ちゃダメ、ロックしなさい、ってことですね。
night は前の文の sight と韻を踏んでいます。
何だかしっくりこない表現だなあ、もっとうまい言い方があるだろうに、と感じたときは「韻を踏ませるためにこうなってるのかも」と考えてみるとよいです。
【 It could happen to you 】
「それがあなたに起こるかもしれない」。
なんのこっちゃ、ですよね。
最後まで読むとわかるのですが、ここで先取りして解説してしまいましょう。
「それ」は恋のこと。
あるいは、恋が引き起こすいろんな状態や気分のこと。
あなたもそんな状態になっちゃうかもしれないよ、と言っているのです。
それがイヤなら自分の心に蓋をして、夢は封印しなさいね、ということ。
【 Don't count stars or you might stumble 】
「星を数えてはならない、そうしないとつまずいてしまうかも」。
よく見かける「命令文+ or 」の形ですね。
【 Someone drops a sigh and down you tumble 】
「誰かがため息をついたら、あなたは転んでしまう」。
恋をしてしまうと、ちょっとした刺激にも敏感になってしまいますよね。
それにしても少々大げさな表現ですね。
前の文の stumble と韻を踏むために tumble という動詞を使いたかったのでしょう。
【 Keep an eye on spring 】
「春には気をつけなさいね」。
keep an eye on ~ は「~を監視する、~に気を配る」。
春という季節は何かが起こりがち、恋に落ちちゃったりしないよう気をつけなさいね、ということなのでしょう。
ここもちょっと無理のある表現かなあ、という気もしますが、次の文の ring と韻を踏ませたかったのでしょう。
【 Run when church bells ring 】
「教会の鐘が鳴ったら走って逃げなさいね」。
教会の鐘も、「恋」やら「幸せ」に結びつきがちなもの。
気持ちが惹かれたり揺れたりしてしまう前に逃走して、音が聞こえないところまで逃げなさいね、ってことですね。
【 It could happen to you 】
「それがあなたにも起こってしまうかもしれないから」。
【 All I did was wonder how your arms would be 】
「私が行った全てのことは、あなたの腕がどんなものかと思ったこと」。
主人公は、あなたの腕に抱かれたらどんな感じかしら、と想像してしまった。
それだけのこと、それが全て・・・ということですね。
【 And it happened to me 】
「そして、それは私に起こりました」。
恋に落ちちゃったのですねえ。
気になるのは、最後から二つめの文の you(your)が、他の文の you と同じ人物を指しているのかどうか、という点。
同じなのだとしたら、恋した相手に向かって「あなただって恋に落ちるかも」と言いながら、本音は「私に恋して!」ということになるのでしょう。
違うのだとしたら、一般論として「恋するとこんなになっちゃうのよ」と言っているだけ、ということになりますね。
でも、それなら your arms ではなくて his arms (または her arms )となりそうですね。
ということは、やっぱり同一人物なのかな。
だとすると「両思いになりたい!」という歌なのかなあ・・・。
以上を踏まえて和訳です。
「your」問題については、ぼかしたままで。
心を見えないように隠してね
夜には夢を封印してね
あなたにも起こるかもしれないから
星をかぞえちゃダメよ つまずいてしまうから
誰かがため息をついただけで転んでしまうわよ
春には気をつけてね
教会の鐘が鳴ったら逃げ出してね
あなたにも起こってしまうかもしれないから
あなたの腕に抱かれたら と思っただけなの
そしたら私には起こってしまったのよ
いかがでしょう・・・(ちょっと自信ない)。
でも、参考になりましたら幸いです。
/// Words by Johnny Burke///
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