この頃は素人でも「書く」がすっかり身近になりました。
誰でも気軽にブログが始められます。
アウトプットがとても気軽なものになったようです。
私も時々、他の方のブログを覗いてみるのですが、皆さんとても軽やかに書いてるなあ、と感心します。
そんな世の中に乗り遅れ気味な私。
私にとって「書くこと」は、なかなか重いものなのです。
「書き飛ばす」「書きなぐる」「書き散らす」なんていう軽い行動が出来ない。
ホントはもっと軽やなノリで書き飛ばしたり書き散らかしたりしたいのだけれど。
例えば先日書いた「海月姫」のレビュー。
「レビュー」なんておこがましい、断片的なメモ書き程度のものです。
原作漫画17巻を全て読み直した上で映画を観て、さらにもう一度観て、そして書けたのが1000文字ちょっと。
これが精一杯なのです。
インプットの量・質とアウトプットのバランスが悪すぎるんじゃないの? と言われてしまいそうだけど、私にとって「書く」というのは、そういうものなのです。
「コスパ」だとか「タイパ」とはほど遠い世界ですよねぇ・・・。
先日「ファスト映画」に関する裁判が話題になりました。
明らかに違法なものに対する妥当な判決で、その点は議論の余地はありません。
私が驚いたのは「そもそもなぜファスト映画が流行る?」という点。
2時間の映画を10分に編集したものを見て、何の意味がある?
それで自分の中に何かが生まれるのか?
たぶん「ファスト映画」を消費する人々にとっては、アウトプットも羽のように軽いのでしょう。
「あ、それ、ざっくり見たよ、面白かった」といった程度。
コミュニケーションの道具として役立てば十分なのかも。
たぶん私は「薄くて軽くてフワフワしたもの」を、そのままの形で垂れ流すのが嫌なのだろうなあ。
自分の中で凝縮して、発酵させて、濾過して、さらに寝かせて・・・そうやって始めて「言葉」として外へ出す、そういう感じを大切にしたいのだと思う。
だから時間がかかって当たり前。
それでいいんじゃないかなあ。
時代の空気とは逆行してるかもしれないけど。
読んでくれる人は少ないかもしれないけど。
私らしい「書く」を続けて行けばいいかな、と思ってます。
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