成見和子のブログ

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ジャズ歌詞解説 ~Almost Like Being In Love~

今日の歌詞解説は Almost Like Being In Love です。

早速いきましょう。

 

【 What a day this has been! 】

感嘆文です。

「なんという日だったのだろう」ですね。

形容詞が見当たりませんので、良かったのか悪かったのか、どんな日だったのか明示はされていません。

文脈から読み取る必要がありますが・・・ま、難しくはないですよね(笑)

時制が現在完了形であるところも、この文のポイントかなあ、と思います。

何かしら出来事があって、その影響が現在も続いている、ということですね。

 

【 What a rare mood I'm in! 】

「なんという珍しい気分の中に私はいるのだろう」。

rare も mood も、無理に日本語にするよりも「レアなムード」と言ってしまった方が通じるような気もします。

 

【 Why, it's almost like being in love 】

この why は間投詞です。

何らかの感情を表しているのですが、ここでは「おやまあ」みたいな感じでしょうか。

自分の状況への気付きと驚き、といったところでしょう。

it's like being in love は「まるで恋をしているようだ」。

そこへ almost(ほとんど、ほぼ)が加わることで、何ともいえない味が加わっている気がします。

 

【 There's a smile on my face for the whole human race 】

there's a smile on my face は「私の顔には笑顔がある」。

for the whole human race は smile が向かう方向を示していますが、「全人類へ」とはスゴイですねえ。

でも、わかりますよねえ、この感じ。

 

【 Why, it's almost like being in love 】

いやいや、almost じゃないでしょ、完全に恋しちゃってるでしょ! とツッコミたくなりますね。

 

【 All the music of life seems to be like a bell that is ringing for me 】

「生活の全ての音楽が、私のために鳴り響くベルのように思える」。

life は「人生」と考えたくなりますが、ここでは「生活、暮らし」といった意味ではないかなあ、と思います。

生活の中で耳にするいろいろな音楽が、全て自分への祝福のように聞こえる、そんな感じなのでは、と。

 

【 And from the way that I feel when that bell starts to peal, I would swear I was falling, I could swear I was falling 】

長い文なので、まずは peal まで。

「そして、そのベルが鳴り響き始める時の私の感じ方からすると」ですね。

前置詞 from の基本的な意味は「起点」。

ここでは「判断の根拠」を示しています。

「~から判断すると」という意味になります。

peal は「とどろく、鳴り響く」。

I would swear 以下が、何だかわかりにくいですよねえ。

swear は「誓う、断言する」。

「断固たる」みたいなニュアンスの感じられる swear という動詞を使いながら、would や could というマイルドなニュアンスの助動詞がくっついているのが不思議な感じ。

しかも、I was falling で止まってしまい、文が完結していません。

もちろん I was falling in love ということなのですが、言い切ってしまうのが恥ずかしいのだか何だか、尻切れトンボです。

「私は落ちていると断言するだろう・・・落ちていると断言し得る・・・」みたいな感じでしょうか。

 

【 It's almost like being in love 】

で、結局、この言葉でまとめてしまいました、ってことですね。

 

以上、参考になりましたら幸いです。

著作権の関係上、ここでは解説以上に踏み込んだ翻訳・和訳をすることはできません。

皆様それぞれに試みていただければ、と思います。

/// Words by Alan Jay Lerner, Frederick Loewe ///

 

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