成見和子のブログ

日々雑感、ジャズ歌詞、映画、読書。

ジャズ歌詞解説 ~Days Of Wine And Roses~

今日の歌詞解説は Days Of Wine And Roses (酒とバラの日々)です。

早速いきましょう。

・・・の前に。

私の歌詞解説は徹底的に「文法」に基づいています。

英語は全く話せませんし、文学的なセンスも全然持ち合わせていない私。

頼りになるのは辞書と、中学・高校で習った英文法。

大学では言語学が専攻でした。

つまり、私にとって「言葉」は「研究対象」なのです。

歌詞へのアプローチ方法も同じ。

歌詞を記載する際も「文単位」です。

よく見る歌詞カードなどとは全く違った眺めですよね。

そして、この文の主語はどれで、動詞はどれで・・・という具合に考えていきます。

「何となくわかった気になる」ことを避けるためです。

もともと自分の勉強のために始めたことなので。

で・・・いつものスタイルでこの歌に取り組んでみてビックリ。

この歌、たった2文で出来ているのです!

実に興味深い!!

↑と、こんなところに面白さを感じたりする私です。

 

では改めて Days Of Wine And Roses、いきましょう。

 

【 The days of wine and roses laugh and run away like a child at play through the meadowland toward a closing door, a door marked "Nevermore" that wasn't there before 】

いやいや、長い文です。

主語は days 。

それにいろいろとくっついて、the days of wine and roses が、この文の「主部」です。

主題を示しています。

そして、残りの部分が「述部」です。

述部の中心となる動詞は laugh と run 。

それ以外は全部、「修飾(説明)」の役目を担っているのです。

the days of wine and roses laugh and run away が、この文のいわば「骨格部分」。

「酒とバラの日々は笑い、逃げる」ですね。

この骨格に、様々な言葉がくっついています。

like a child at play は「遊んでいる子供のように」。

through the meadowland toward a closing door は「牧草地を抜けて、閉まりつつあるドアに向かって」。

meadowland は「採草地、牧草地」です。

a door marked "Nevermore" that wasn't there before は「以前はなかった、『二度とない』と記されたドア」。

直前の a closing door を補足説明しているのですね。

that 以下の形容詞節が修飾しているのは a door marked "Nevermore" 全体だろうと思います。

「以前はなかった "Nevermore" という文字」よりも「以前はなかったドア」と考える方が自然な気がします。

 

【 The lonely night discloses just a passing breeze filled with memories of the golden smile that introduced me to the days of wine and roses and you 】

後半の文の骨格部分は breeze までです。

the lonely night discloses just a passing breeze は「孤独な夜は、吹き抜けるそよ風だけを disclose する」。

この動詞 disclose が難しいのです。

辞書には「暴露する、あばく、明らかにする、開示する、表す、露出させる」などとあります。

どの訳語も、この場面にはピッタリと嵌まらないですよねえ。

一文めの roses と韻を踏ませるために、やや無理をして使った単語なのでは、という気がします。

この単語を無理に日本語にすると、かえって意味がわかりにくくなるかもしれないです。

酒とバラの日々が過ぎ去ってしまった孤独な夜に、そよ風だけが吹き抜けて・・・という情景を感じ取ることが出来ればそれでよいのでは、という気がします。

・・・あ、今気がつきました。

disclose という動詞は、前の文の closing door とリンクしているのではないかなあ、と。

酒とバラの日々は去り、close するドアの中へと消えて行ってしまった。

夜になって、その閉じられたドアから微かな風だけが disclose される、とも読めるのでは・・・。

そんなイメージを持って歌ってみるのもいいのかなあ、と思います。

filled with memories of the golden smile は a passing breeze を修飾(説明)しています。

「輝く笑顔の記憶で満たされた(吹き抜けるそよ風)」ですね。

that introduced me to the days of wine and roses and you は the golden smile を修飾しているのだと思います。

「私を酒とバラ、そしてあなたとの日々へと導いた(あの輝く笑顔)」です。

文法的にはこれで説明がついたように思えますが・・・ the golden smile って、実際には何を指しているのでしょう?

主人公の、かつての生き生きした笑顔のことなのか?

それとも、何か別の抽象的なもののことなのか?

私は前者かなあ、と思っているのですが、実はよくわからないです。

歌い手それぞれが自分なりの理解を試みるしかないのかなあ、と思います。

 

以上、わかったような、わからないような・・・だとは思いますが、参考になりましたら幸いです。

著作権の関係上、ここでは解説以上に踏み込んだ翻訳・和訳をすることはできません。

皆様それぞれに試みていただければ、と思います。

/// Words by Johnny Mercer///