成見和子のブログ

日々雑感、ジャズ歌詞、映画、読書。

「味本位」。

街を歩いていると、何かが心に引っ掛かって、ふと足を止めることがある。

今回はお寿司屋さんののれんだった。

のれんの「○○寿司」の横に、小さめの文字で「味本位」と書いてある。

私の脳ミソはこれに引っ掛かって足を止めさせたらしい。

味本位じゃなかったら、一体なに本位なんだろう? と。

食べ物やさんは食べ物を売るのだから味を売るわけで、何をアタリマエなことを・・・

・・・とは言えないのが現代なんだよねえ。

例えば「大盛りの店」は「量」を売る店。

あ、これは昔からあるか。

「味と量のバランスを売る店」もあるなあ。

これは「コスパ」という言葉で評価される。

「雰囲気を売る店」もあるよね。

でも、とびっきりオシャレでも不味かったら、やっぱり長くは続かない。

「味」は最低条件。

そうそう、お寿司屋さんだったら「大将のお喋りが楽しい店」もある。

昔よく行っていたお寿司屋さんもそうだったなあ。

味はあまり覚えてない。

でも不味かったら何度も行かなかったはず。

それにしても現代は「コミュニケーション能力」が重視される。

飲食業でもそうなんだろうねえ。

あ、でも「寡黙な鮨職人」はアリかな。

「カッコイイ」という評価になるかも。

「味本位」ののれんも、「コミュ力低めだけど、その点はご了承ください」の意味だったら、ちょっとオモシロイかも。