街を歩いていると、何かが心に引っ掛かって、ふと足を止めることがある。
今回はお寿司屋さんののれんだった。
のれんの「○○寿司」の横に、小さめの文字で「味本位」と書いてある。
私の脳ミソはこれに引っ掛かって足を止めさせたらしい。
味本位じゃなかったら、一体なに本位なんだろう? と。
食べ物やさんは食べ物を売るのだから味を売るわけで、何をアタリマエなことを・・・
・・・とは言えないのが現代なんだよねえ。
例えば「大盛りの店」は「量」を売る店。
あ、これは昔からあるか。
「味と量のバランスを売る店」もあるなあ。
これは「コスパ」という言葉で評価される。
「雰囲気を売る店」もあるよね。
でも、とびっきりオシャレでも不味かったら、やっぱり長くは続かない。
「味」は最低条件。
そうそう、お寿司屋さんだったら「大将のお喋りが楽しい店」もある。
昔よく行っていたお寿司屋さんもそうだったなあ。
味はあまり覚えてない。
でも不味かったら何度も行かなかったはず。
それにしても現代は「コミュニケーション能力」が重視される。
飲食業でもそうなんだろうねえ。
あ、でも「寡黙な鮨職人」はアリかな。
「カッコイイ」という評価になるかも。
「味本位」ののれんも、「コミュ力低めだけど、その点はご了承ください」の意味だったら、ちょっとオモシロイかも。