今日の歌詞解説は Bye Bye Blackbird (バイ・バイ・ブラックバード)です。
この曲の歌詞の著作権は消滅していて、自由に利用ができる状態になっています。
なので、翻訳にもトライしてみました。
解説のあとに全文の和訳を載せてありますので参考になさってくださいね。
この歌にはヴァースがあるのですが、歌われているのを聞いたことがありません。
なのでヴァース部分の詳しい解説は行いませんが、ごく簡単に内容をご紹介しておきます。
ブラックバードよ、おまえはいつもそこにいて「太陽の光なんて出ないんだよ」と歌うんだ
でもブルーバードが僕を呼んでる 今僕は太陽が輝く場所へ行くんだ!
・・・みたいな感じです。
「ブラックバード」も「ブルーバード」も実際に存在する鳥の名前ですが、この歌でそのままの意味で使われているのか、何か象徴的な意味で用いられているのか、そこは不明です。
不明というよりは、私の力では読み解けない、というのが正直なところ。
ですので、ここは深入りせずに blackbird はそのまま「ブラックバード」として進めていこうと思います。
では、コーラス部分を読んでいきましょう。
【 Pack up all my care and woe 】
主語 I が省略されているのだと思います。
pack は「包む」ですが、pack up となると「(出発のために)荷造りする」という意味になります。
care は「心配事、心労、気苦労、悩みの種」。
woe は「悩み、苦悩、災難、苦境、難局」。
【 Here I go singing low 】
Here I go は「さあ行くよ!」。
singing は sing の現在分詞で、「~しながら」と、状況を説明しています。
singing low で「小声で歌いながら、低い声で歌いながら」ですね。
高らかに歌うのではなく、「low」 なところが効いてます。
行った先が本当に輝く場所なのかどうかはわからない、そんな感じが現れてるような気がします。
(ちょっと深読みしすぎかな。)
【 Bye bye blackbird 】
「さよなら、ブラックバード」ですね。
【 Where somebody waits for me, sugar's sweet, so is she 】
この部分は、独立した文ではなくて、Here I go singing low から繋がっているのだと思います。
go の行き先を、関係副詞 where を使って示しているのですね。
「僕は~する場所へ行くんだ」と考えることも出来ますし、「僕は行くんだ、そしてそこでは~なんだ」と考えることも出来そうです。
前者は「制限用法」、後者は「非制限用法」と説明されたりします。
where の内容は3つ示されています。
somebody waits for me 「誰かが僕を待っている」。
sugar's sweet 「砂糖が甘い」。
so is she 「彼女も甘い」。
つまり、主人公が行った先には誰かが待っているのだけど、それは優しくて素敵な女の人。
そこでは砂糖が甘くて・・・つまり苦労のない、辛いことのない場所だ、ってことですね。
もちろんそれは主人公の空想、願望なのでしょうけど。
【 Bye bye blackbird 】
「バイバイ、ブラックバード」。
【 No one here can love and understand me 】
「ここの誰も、僕を愛してくれないし理解もしてくれない」。
can が使われているニュアンスはよく分からないですが、「あり得ない」という感じかなあ、と思います。
【 Oh, what hard luck stories they all hand me 】
感嘆文です。
「ああ、人々は皆、何と不幸な物語を僕に聞かせるんだろう」。
luck は名詞ですが、ここでは stories を修飾しています。
形容詞的に使われているのですね。
they は特定の「彼ら」を示しているのではなくて、漠然と「世の中の人、人々」を表しているのだと思います。
hand は「手渡す」ですが、口語で「聞きたくもないような話を聞かせる」という意味もあるようです。
stories と複数になっていますから、嫌な話はたっくさんあったのでしょうねえ。
【 Make me bed and light the light 】
命令文です。
「僕のためにベッドを整えて、明かりをつけなさい」。
誰に命令しているのかというと・・・「僕を待ってくれている誰か」です。
もちろん、旅立った先にそんな人が存在するかどうかはわからない・・・主人公の願望なのでしょう。
【 I'll arrive late tonight 】
「今夜遅くに到着するからね」。
そもそも、行き先は決まってるのか?
この場所から逃れたいだけなんじゃないのか?
・・・なんてことを考えてしまいます。
【 Blackbird, bye bye 】
「ブラックバードよ、さようなら」。
以上を踏まえて和訳です。
心配事も悩み事も全部荷造りして
小声で歌いながら さあ行くよ
さよなら ブラックバード
僕を待ってくれてる人がいる
そこでは砂糖は甘くて 彼女は優しいんだ
バイバイ ブラックバード
ここでは誰も僕を愛してくれないし
理解もしてくれないんだ
ああ ここでは皆が
不幸な話ばかりを聞かせるんだ
僕のためにベッドを整えておいて
明かりも灯しておいて
到着は夜遅くになるよ
ブラックバードよ さようなら
いかがでしょう。
参考になりましたら幸いです。
/// Words by Mort Dixon///
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