成見和子のブログ

日々雑感、ジャズ歌詞、映画、読書。「やさしい法律用語解説」は現在準備中。

警戒「感」? スピード「感」?

「警戒感を持って状況を見ていく必要があると思います。」

「スピード感を持って対応するよう指示しました。」

こんな発言、最近よく耳にすると思いませんか?

行政の責任ある立場の人の会見なんかで。

ものすごい違和感を覚えるのです。

必要なのは「警戒」、「スピード」でしょ?

感じるだけ、感覚だけじゃダメでしょ、って思うのです。

何だか微妙に責任逃れしてるみたいに聞こえてしまいます。

実際はそんなつもりはないのだろうけど。

これ、日本語全般の最近の傾向のような気がします。

「~だとは思います」というヤツも同じじゃないかなあ。

なぜ「~だと思います」って言わないんだろう。

「は」に一体何を含ませているんだろう。

実は何も含ませていないのかな?

私の感覚では「~だとは思います。」は「でも、・・・」と続いていくはずなんだけど。

何も続かないパターンが多いみたい。

「特に異論や反論があるワケじゃないけど、全面賛成だとも言えない」ってことなのかな?

いや、そんな深い意味じゃないみたいだ。

何と言ったらいいんだろう・・・

言い切りたくない、断定したくない、それだけのことのような・・・。

あ、正しいとか間違ってるとか、そういう話ではないのです。

言語が変化していくのはアタリマエ。

変化を好まない人は「日本語が乱れてる!」と怒るかもしれないけど。

でも、その変化や「乱れ」の中に「時代の空気」が隠れているような気がするのです。

「~感」の多用や「は」のニュアンスには、何か共通のものが含まれているように思うのです。

誰かうまく分析してくれないかな?

こういうのは誰の仕事なんだろう。

言語学者? 社会学者?

社会言語学者? ← こういうジャンルあるよね、たぶん。

いやいや、学者さんに頼るのじゃなくて自分で考えてみるのもいいかも。

サンプル集めしてみるかな。

・・・ちょっと待て、私。

そんなことしてる場合じゃないでしょ!

仕事場のデスクの上には未処理の書類がたまってるでしょ!

仕事しなさーい!!!